狭い庭でもあきらめないで・・・庭や庭木に困ったら、in大阪

小さな庭づくり

庭園プランナー、樹木医の塚本です。
大阪の南部を中心に「小さな庭づくり」や「木の診断・治療」を手がけております。

忙しい日常生活のなかでは、「庭」や「庭木」のことなんてついつい後回しにしがちですよね。でも、
「これ、早く何とかしたいなぁ」とか
「どうしてよいのか分からない」・・・
と、ずっと思い続けていることってありませんか?

いつかいつかと思いつつ、結局何年もそのまま先送り・・・なんてことも。

具体的には人によってさまざまかと思います。
でも、たとえ小さな庭、狭い庭でも、せっかくのお庭ですから快適でステキな庭にしたいものですよね。

スッキリとセンス良くまとめたいし、管理は絶対ラクな方がいいし、好きなことを楽しみたいし、
また、できれば木漏れ日が溢れるような居心地のよいお庭にしたいものですね。

お庭は住まいの一部ですから、当然住む人のライフスタイルや嗜好とマッチしていないと大小さまざまな問題が発生してくるものです。

放置すれば、場合によっては生活に害を及ぼすこともあるかもしれません。

これらをすみやかに解決するにはどうしたらよいでしょうか?

ポイントは、一人で悩まない、そして場当たり的にならずにトータルに考えましょう、ということです。

ここでは、併せて「これ、何とかしたいなぁ」を解決した事例紹介と、余談ですが「狭い庭でも悪いことばかりじゃない。」というお話をしております。

少しでも行動を起こすきっかけになれば幸いです。

1 何とかしたい!・・・解決への近道があります。

お一人おひとり状況は違うとは思います。でも、決して一人で悩まないようにして下さい。

なぜなら、最近は情報が何でも多く溢れていて、あれこれ調べていくと確かに知識はたくさん増えていくようです。
でも、調べればしらべるほど自分にとって何が良いのか分からなくなって迷ってしまい、結局行動が起こせずにそのまま。半ば諦めたまま・・・という人も決して少なくないからです。

この際、もう一度気持ちを仕切り直して行動を起こしてみませんか? 一人で悩むのではなく、違ったアプローチで新たな道が開けるかもしれません。・・・

 

また、積極的にどんどん行動できる人でも気を付けないといけないことがあります。それは思いつくまま場当たり的に動いてしまうと、かえって問題が大きくなることもあるからです。・・・

以前出会った事例です。
庭でくつろげるように「テラス」や「目隠し」を設置しようと、思いつくままにあれこれ資材を買い求めてご自分で設置された方がおられました。大変すばらしい行動力だと思います。・・・
しかし、いざ出来上がってみると配置や使い勝手が悪いのかどうにも思うように楽しめません。しだいに庭に手をかけなくなるにつれ雑草にも悩まされて挫折。・・・結局庭が荒れ果ててしまって助けを求めに来られたことがありました。

その方いわく、

「楽しみにしていた庭だったのに、今は心の重荷でしかありません。」・・・

・・・・・

この際、一人で思い悩んでまた先送りするくらいなら、知っている者、詳しい者に実際に見てもらって判断を仰ぐ方が絶対よいと思います。違った視点で見ることで思いがけないきっかけがつかめるかもしれません。

プロに頼んで何より良いのは、さまざまな要素をトータルに考えて庭の青写真を描き、センス良くまとめてくれることです。

この「トータルに考える」というのは何でもないようで大変大事なことです。人は気になるところばかりについ意識が集中してしまいがちで、広い視野を持って全体のバランスを保つのは慣れないとむずかしいものです。

例えば、庭全体の配置や納まり、全体の統一感や調和、使い勝手や動きやすさといった機能性、土壌など植物がしっかり育つ環境づくり、メンテナンスのしやすさなどなど、さまざまな要素が絡み合ってきます。
このあたりは、やはり慣れた者にアドバイスを受けたほうが無難で解決も早いと思います。

 

また、どうしても自分でやってみたい!という方もおられるでしょう。それこそ「ガーデニング」の本質で素晴らしいことだと思います。でもどうしても無理なこともありますし、それがために挫折しては本末転倒です。

例えば大きなものや重いものの移動、大きな植栽や工作物など自分ではむずかしい作業は依頼して、庭の「骨格部分」だけはしっかりと作ってもらうことをおすすめします。

 

一人で悩まず相談する。また場当たり的に走らず、トータルに考える。・・・

何でもないアドバイスのようですが、「何とかしたい!」をすみやかに解決する近道だと思いますよ。

 


 

2 庭の「これ、何とかしたいなぁ」を解決した事例紹介

事例1: 憧れと挫折のローズガーデン

▶「これ、何とかしたいなぁ」
〇バラがお好きでご自分で作られたローズガーデン。
〇水はけの悪さや雑草の繁茂で手に負えなくなる。
〇雑然としたまとまりのない庭になった。人には見られたくない。

・・・「とにかくスッキリさせたい!もっと大好きなバラを楽しみたい!」

▶「解決」をお手伝い
〇既存のバラやアーチなどは再利用して新たなローズガーデンとして再構築。
〇雑然とした庭を「交通整理」しました。・・・軸線と動線を明確にし、縁石等が「見切り」となってお庭全体がスッキリと整いました。
〇水はけの問題(透水管を埋設)や雑草の問題(防草シート)を解決。
〇ローズガーデンの中は「骨格」だけで、ご自分で楽しむ余地を残しています。

・・・庭が生まれ変わったようでホッとしました。やっと大好きなバラを楽しめそうです!

事例2: ウッドデッキと目隠しで、狭くてもくつろげる「もうひとつの部屋」に。

▶「これ、何とかしたいなぁ」
〇ガーデニングがお好き。庭木や草花を思いつくまま植えてきました。
〇自分で作ったテラス。コンクリートの上に市販のシステムデッキを敷きました。しかし室内との段差が大きくて出入りがおっくうに。
〇庭を囲むフェンスが「目隠し」にならない。周りの目線が気なって落ち着けない。
〇気ままに植えてきた庭木や草花の繁茂。
〇雑草もしつこくはびこってごちゃごちゃ雑然とした庭に。

・・・「もっとゆっくりくつろげる庭、楽しめる庭にしたい!スッキリさせたい!」

▶「解決」をお手伝い
〇テラスは部屋からスムースに出られるように高床の「ウッドデッキ」に組み替えました。
〇室内からの眺めやつながりにも配慮。庭の趣きをつくりました。
〇「ウッドフェンス」で適度な目隠しに。 また目隠しだけでなく庭や植物の背景として庭の景色を引き締めました。
〇レンガの縁石で見切りを入れ、植え込みと砂利を明確に分けました。
〇砂利下は防草シート敷きで、雑草管理はだいぶん楽に。
〇バランスの悪い庭木も一部整理。ガーデニングを楽しめるように余地を残しています。

・・・まるでもう一つの「部屋」みたい。周りの目線を気にせず楽しめるようになりました!

事例3: 狭いからこそ、オープンスペースが欲しい!

▶「これ、何とかしたいなぁ」
〇相続で引き継いだ住まいとお庭。
〇限られたスペースなのに、植込みばかりでまったく他のことに使えない。
〇庭木や庭石も大きくて、容易に撤去できない。

・・・「とにかく多目的に使えるオープンスペースが欲しい!」

▶「解決」をお手伝い
〇すべては撤去せず、植込みの一部を残して新たな小庭を作りました。隣地との「目隠し」を兼ねています。
〇持ち込み資材はなく、既存の庭木と石材だけで作り直しました。
〇できたオープンスペースの仕上げはせず、今後の利用に合わせて余地を残しています。

・・・思い出の庭もうまく残せてよかったし、やっと「使えるスペース」ができました。これからが楽しみです。


 

3 小さな庭のメリット・・・狭いからこそいいことも!

「広いスペースがないと庭はできない・・・」そう決めつけていませんか?

決してそんなことはありませんよ。

家まわりのわずかなスペースでも庭づくりはできるのです。

もちろん物理的な制約はあります。でも、その分さまざまな工夫やアイデアで趣きのある素敵な庭はつくれるのです。

小さい庭はあなたが思うようなデメリットばかりではありません。

小さな庭のメリットとして、「自分の思いを表現しやすい」という利点があります。

庭が広すぎると、スペースに余裕がある分あれこれと無計画に取り込んでしまいがちです。結果、まとまりのない雑然とした庭になってしまった、ということも少なくありません。・・・

狭いほうが余地が少ない分無駄のないよう計画的になりますし、また庭のテーマを絞り込むことで表現しやすくなると思います。

例えば、
・収穫を楽しみたい方には、「菜園と果樹の庭」・・・
・共働きの方には、「夜の灯りを楽しむ幻想的な庭」・・・
・庭でくつぎたい方には、「デッキでくつろぐアウトドアリビング」・・・
などなど、
ご自分のやりたいことを庭のテーマにして是非表現してみましょう。
狭いからこそ庭の印象をつけやすいと思います。

小さいからこそメンテナンスがとても楽になります。

広いと水やりや掃除、雑草対策など日常的に負担が大きくなりがちで、ご自分のライフスタイルとマッチしていないと挫折してしまうことにもなりかねません。
その点小さい庭は目も届きやすく、手もかけやすいので無理なく永く庭を楽しめると思います。

庭のリフォーム
小さい分、庭づくりのコストも下げられます。

面積が狭いと当然使う資材も多量には取り込めません。
でもボリュウムが小さい分、質の高いアイテムが使いやすくなりますので、同じ予算でも手間のかかる凝った庭も実現しやすいでしょう。
また、後のちイメージを変えたいと思ったときにも、大きな負担になりにくいのも利点かと思います。

このように小さな庭だからこそできること、得することはあるのです。

どうか簡単に諦めてしまわずに、是非その長所をいかした庭づくりにチャレンジしてみて下さい。(詳しくは他の記事を参照)

どんな空間でも工夫しだいできっと趣きのある素敵な庭をつくれますよ!。

 


 

4 まとめ

何度もいいます。もうお一人では悩まないようにして下さい。

調べても調べても自分にとって何がよいのか分からず、なかなか踏ん切りがつかないことが多いものです。

お気楽にのんびりと検討されている方はそんなに心配はないのです。

しかし、いつかいつかと思いながらも動き出せずに、長い間心の重荷になったままなかば諦めてしまっている方も少なからずいらっしゃるのが残念でしかたありません・・・。

せっかくの楽しめるはずのお庭なのに、それが生活の負担や精神的な重荷になってしまっては本末転倒です。

 

さまざま不安はあるかと思いますが、とりあえず実際に見てもらってその判断を仰いでみるのが解決への近道かと思います。

きっとプロらしいセンスでよい解決方法やヒントを見つけてくれることでしょう。

 

たかが「庭」などと思わないでください。されど「庭」なのです。

蘇ったお庭には、停滞していた生活や気持ちをリセットし、新たな生活に活力を与える大きなチカラがきっとあります!

この記事が少しでも行動を起こすきっかけになれば幸いです。

どんな問題でもきっと良い解決方法があると思いますよ!

 


(小さな庭づくり、狭い庭、大阪)


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