一坪で楽しむ!玄関前を彩る雑木の庭

一坪空間を活かす!雑木と自然石でつくる庭づくり
今回ご紹介するのは、新築木造住宅の玄関前に設けた「一坪ほどの雑木の庭」です。
限られた空間ですが、高木から低木、地面を覆う植物までをバランスよく組み合わせることで、訪れる人をやさしく迎える四季の庭が生まれました。
一般的に、玄関前はどうしてもスペースが狭く、動線の制約もあるため「庭らしくできない」と思われがちです。
けれども、植栽を階層的に重ねるように配置すれば、わずかな広さでも奥行きや広がりを感じられる景観をつくることができます。
参照:雑木の庭づくり・・・狭い庭こそ活かせる雑木の特性
(今回の事例では、玄関前の敷地自体には余裕がありましたが、駐車場の確保やアプローチの動線、そしてご予算の都合もあり、一坪ほどの広さでの作庭となりました。)
今回の庭の中心には、常緑のツバキ「エリナ・カスケード」をシンボルツリーとして植えています。さらに中木や低木を組み合わせ、足元には多彩な地被植物を配しました。
こうした階層的な植栽によって、視線の高さごとに表情が生まれ、狭さを感じさせない奥行きのある景観となっています。
また、敷地にわずかな傾斜があったため、自然石を土留めとして利用し、ロックガーデン風に仕上げました。石と植物の調和により、時を重ねるほどに味わいが深まっていくことでしょう。
使用樹種
中高木:エリナカスケード、トキワエゴノキ
低木類:フイリグミ・ギルドエッジ、ジンチョウゲ、マホニア・コンフーサ、オタフクナンテン
地被植物:フイリヤブラン、ベニシダ、ツワブキ、フッキソウ、イワナンテン・トリカラー、クリスマスローズ、タマリュウ など
花や葉色の変化を楽しめる樹種を選びつつ、日々のお手入れのしやすさにも配慮しました。
エリナカスケードの可憐な紅い花、ジンチョウゲの香り、マホニアやツワブキの黄色い花、そして紅葉したナンテンなど、四季折々の変化が暮らしを彩ってくれます。
玄関先に広がる一坪の小さな森。自然石と植物が調和し、わずかなスペースでも豊かに感じられる庭が完成しました。
ご相談ください
当工房では、玄関前や裏庭など「小さな庭づくり」を得意としております。
「狭い庭でも雑木を楽しみたい」「手入れを楽にしながら四季を感じたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
樹木医のいる工房として、木の診断やケアも含めて丁寧にお手伝いいたします。