ナナカマドと雪吊り
旅行などで知らない土地へ行くと、仕事柄ついつい樹木や庭に目が行きます・・・・。
先日、新潟県の妙高高原、赤倉温泉街を散策していると、雪のチラつく曇天の下、普段見かけない街路樹が目に留まりました。
すっかり落葉した枝先に大豆粒大の赤い実だけが房状に残っています。すぐに「ナナカマド」だと分かりましたが、関西とくに大阪の市街ではほとんど見かけない樹木ですので私にとってはすごく印象に残る風景でした。
「ナナカマド」といえば秋の紅葉の代表格で、関東以北や寒冷地では街路樹としても普通に植えられているようですね。あまり大きくならないので「小さな庭」でも使い勝手が良さそうです。暖地でも使えればいいのですが、テッポウムシの害が多く、また紅葉自体もあまり良くならないようで残念です・・・。
赤倉温泉では旅館の庭園にある樹木の多くが支柱を立てて丁寧に「雪吊り」がされていました。この「ナナカマド」は荒縄で枝をしおっているだけの簡易な「雪吊り」ですが、いかにも雪国らしい風情があります。季節に応じた樹木の管理作業も地方によって違いがあってなかなか興味深いものです。
関西でも昔は樹木の「冬越し」を気にかけていたものですが、夏の異常な暑さや渇水が常態化してきている状況では、「夏越し」の方がとても気になる昨今です。