冬庭の主役 ソシンロウバイ

四季の樹木

ソシンロウバイ(素心蝋梅)

ロウバイ科ロウバイ属 落葉低木 花期:12~3月

毎年、お正月前後になるとこの花が目に留まります。花の咲いていない時期はすごく地味な印象で、ほとんど気に留めることもないのですが、今の季節になるといっぺんに庭の「主役」に躍り出てくる感じがします。それはこの季節に花の咲く木が極めて少ないからで、早春に咲く花としてはマンサクやオウバイ、カンザクラ、サンシュユなどが一般的ですが、それらの中でもロウバイは最も早く咲き始めます。

ロウバイは中国揚子江付近の原産で日本には江戸時代に入ってきたようです。その花の質感がまるで「ロウ細工」を連想させることから「蝋梅」といわれるのですが、今の若い人は「プラスチックみたい!」と形容する人もいてビックリした記憶があります。

「基本種」は淡い黄色の花弁がウロコ状に重なり、中心部だけが暗い赤紫色をしているのですが、この「素心蝋梅」はその「変種」で、中心まですべて淡黄色をしていて香りも良く昔から珍重されています。

ソシンロウバイ

ところで、春早く咲く花木には、黄色の花が多いのは一体どういうわけでしょうか? 花粉を媒介する虫たちを意識した戦略でしょうか? 研究してみたらオモシロイかもしれませんね。

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