失敗しないために・・・庭のリフォームの考え方〈2〉

効率よくリフォームを実現するには・・・

 

一番良くないのが、場当たり的なリフォームです。・・・
問題が生じたときに、庭全体や将来のことも考えずに、慌ててそこだけを直してしまうというものです。その多くは、結果としてまた同じところをやり変えたりして、コストも高くついてしまうものです。

また、不要なものを撤去し、運搬・処分するには意外と手間やコストがかかるものです。

できるだけ再利用を考えてみましょう!

 

  特にむずかしいのは「樹木」の取り扱いかもしれません!

庭のスタイルが変わってしまうと、仕立物の樹木(和風の刈込物など)ではイメージが合わない場合があります。
樹種にもよりますが、もし許容できるなら「仕立て直し」で自然風樹形に再生させるのもよいかと思います。特に、思い入れのある樹木は、何とか残してあげたいものです・・・。
ただし、「移植」(木の移動)の場合は注意が必要です。
一般的に大きな木や古い木は「根回し」なしでは移植が難しく、手間もかかることからかえってコストが高くついてしまうものですし、また何より枯らしてしまう危険も伴います。ケースバイケースですので慎重な検討が必要です。
動かさない場合でも・・・
また、樹木を動かさない場合でも、安易にその根元周りに土を盛ったり、大枝や根の切除方法を誤らないようにして下さい。安易な改変は樹木にとっては命取りになることもありますのでくれぐれも注意が必要です。

(参考記事) 覆土にご用心!

 

 アイデア次第で活かせるものもあります!

また、庭石などの自然石や踏み石、灯籠などの石造品なども、運搬、処分に大変コストがかかります。
石材はコンクリート等と違って自然素材ですから、アイデア次第でさまざまに「変身」します。敷いたり、立て込んだり、見立てたり・・・発想を変えて使い道を探ってみるのも楽しいものです。

庭リフォーム
(事例)大きくて搬出処分しにくい和庭の「景石」を、洋風のロックガーデンとして再利用。石の隙間に草花等を植えています。また玄関ポーチにあった大判の「敷石」を中庭のテラスにリメイク。
庭リフォーム
(事例)先代が大切にしていた大きな「スイレン鉢」を中庭テラスのテーブルとして再利用。中には化粧砂利やサンゴ、貝殻でディスプレイし、透明なアクリルの天板をのせています。
庭リフォーム
(事例)裏庭に放置されていた使い道のなかった古い「大かめ」をエントランスで再利用。「花鉢」としてシンボリックで重厚な印象に。
(事例)庭の片隅みに放置されていた石灯籠や石臼、レンガタイルを再利用。レンガタイルは踏石として市松模様に敷き込んで視覚的にも楽し気な雰囲気に・・・。
(事例)建物の改築時に敷地内から大量に玉石が出てきました。土留めと見切りを兼ねた「蛇かご」の充填石材として再利用し、結果的に印象的なエントランスになりました。

 

庭の「骨格づくり」は専門家に依頼しよう。

庭全体をリフォームするなら、できるだけ専門家に一括して依頼したほうが無難だと思います。プロらしい視点とセンスで思いがけない素敵な庭に変えてくれるものです。
でも、興味があるので自分でもやってみたい、あるいは少しでもコストを抑えるために自分でやりたいという方もおられるでしょう。
庭リフォーム

この場合でも、大きなものや重いものの移動、舗装、工作物など自分ではできない作業は専門家に依頼して、しっかりと庭の「骨格」をつくってもらうことをおすすめします。
専門家に依頼する場合、先方にしっかり伝えるべきことは、現状の悩みや問題点、庭をリフォームする目的、何を残したいか、何を取り入れたいか、どんなイメージの庭にしたいか、埋設物などの現場の詳細、そして予算などでしょう。


 

「庭」に求めるものは人それぞれ・・・人の数、家族の数だけさまざまな庭があります。

でも、どんなに素敵な庭も、時とともに必ず住まう人の「生活」と合わなくなってしまうものですから、庭は移り変わるものという前提で、庭のリフォームも考えてみましょう。

お庭のリフォームでぜひあなたのお困りを解決して下さい!

(つづく)


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